一人ぼっちの育児、っていう意味かな??
ワンオペ育児がどうかしたの?
前に、別の友だちからも聞いたことがあって、ワンオペ育児で不安なママが多いんだなぁと思って。
最近、「ワンオペ育児」という言葉をよく耳にします。
ワンオペ育児=ツライ育児の代名詞、として定着しているようです。
もともと、ワンオペとは「ワンオペレーション」の略で、ファーストフードやコンビニ等での1人勤務という過酷な労働条件を指す言葉でした。
1人勤務の状態と、家事も育児も何もかもを、自分ひとりの責任で回さなければならない「ひとり育児」が似ている、ということから、特にネットを中心に使われるようになったようです。
あなたも、「これって、ワンオペ?」「ワンオペ育児でこわい」というような思いでこのページを訪れていただいたのかもしれません。
今回は、どういう状態をワンオペ育児というのか、他のママ達がどんな思いでいるのか、ワンオペ育児にどう対応していったらいいのかを、一緒に考えてみましょう。
目次
ワンオペ育児とはどんな状態を言うの?
ワンオペ育児とは、
- 自分一人の判断で
- 予測できない事態にいつでも反応できるように意識しながら
- 自分が倒れないように気を付けつつ
- 子どもから常に目を離さずに、家事や育児、その他の雑務をこなしている
状態です。
こうやって、改めて文字で見ると、ワンオペってすごく大変ですよね?
ここに書いてあるワンオペ育児が仕事だとしたら、新入社員が担当させられたら、確実に退職しそうだ・・・
実は、今から50年くらい前までは、ご近所に「おせっかいなオバちゃん」がいたそうです。
ご近所さんと噂話をしつつ、近所の子を叱ったり、愚痴を言ったり聞いたりし合う「オバちゃん」です。
「そんなご近所さんなんていらないわ」という声が聞こえそうですが、実はこのオバちゃんたちがいてくれることで、ご近所は子どもたちにとって安全な場だったのです。
危ないことをしたら叱ってくれ、すぐにママにも告げ口してくれ、余計な?ありがたい?アドバイスもくれるオバちゃんたち。
そう、家の周りにはそんなおせっかいオバちゃんがたくさんいたのです。
おせっかいだなぁと思いつつも、ママたちは心強さもあったのではないでしょうか?
でも時代は変わり、そんな「おせっかいオバちゃん」はいなくなりました。
その時代に若いママだった人たちが、オバちゃん、おばあちゃん、の年代になっていますが、今どきのおばあちゃんは、「おせっかい」なことを言ったりしたりして嫌われるリスクを犯しません。
今どきママ達はおせっかいを嫌がるし、今どきのご近所のおばあちゃんたちも、嫌われるようなおせっかいなことは言わないのです。
赤ちゃんゼロ歳なら、新米ママも親年齢ゼロ歳なのですが、親年齢ゼロ歳のママたちは、まわりのサポートを受けられないまま、孤軍奮闘しています。
このようにして、子育て中のママたちは、だんだんとワンオペ育児の状態になっていきました。
どこからがワンオペ?ママパパが思う境界線は?
ある調査結果によると、自分はワンオペと感じるママたちは、4割くらいだそうです。
とはいえ、同じ環境でも感じ方は、人によっていろいろです。
どこからがワンオペ?
ここにAさん、Bさんの2人のママがいるとします。
どちらも子どもは一人で、生後10ヶ月です。
ここに書いてある以外はすべて同じ条件だとして、あなたなら、どちらをワンオペ育児、又は辛いと感じますか?
夫は会社員で残業が多く、平日の帰宅は毎日22時頃で育児に関わる時間はほとんどない。
朝の保育園への送りだけはやってくれているものの、週末は時々自分だけ友だちと出かけてしまう。
Aさんはそんな夫と話し合って、土日のどちらかは子どもをみてもらうように取り決めた。
今のところその約束だけは、なんとか守られている状態。
ワンオペ中、Aさんは小さなことでも夫にLINEをするが、夫もすぐにリアクションを返してくれる。
ちょっとしたことだけど、気持ちを共有できているだけで、ワンオペ感はやわらぐ、とAさんは言う。
夫は会社で残業のため、平日の帰宅はほぼ毎日22時頃で育児に関わる時間はほとんどない。
マジメて優しい人で、、Bさんの負担を減らすためにと、平日の夕食はほぼ外で済ませてくる。
口数は少ないが、自分のことは自分でやってくれるし、週末は子どもと遊んでくれ、ゴミ出しや週末の風呂掃除なども手伝ってくれる。
でもBさんは、夫が帰宅前に学生時代から続けているテニススクールに通ったり、週一のペースで参加している同僚との飲み会も気に入らない。
とはいえ、平日は夫の帰りも遅く、週末は自分も夫も疲れているし、どうせ言ってもケンカになるだけなので、話し合おうという気にならない。
どちらも、ワンオペの状態ですね?
あなたなら、どちらのワンオペ状態が、辛い、寂しいと感じますか?
人の感じ方にもよりますが、実際に協力的な行動をとってくれているのはBさんのご主人ですが、ワンオペの辛さを感じているのは、どちらかと言えばBさんママではないでしょうか?
ワンオペの改善自体は難しい場合でも、夫婦のコミュニケーションや、捉え方で、ワンオペの辛さの感じ方は変わりますね。
この他にも、ママ達はこんな時にワンオペを感じるようですよ!?
- 朝から晩まで、私一人で家事育児をしているなぁと感じる時
- 平日のほとんどの日に、自分と子どもだけで夕食をとり続けている時
- パパの協力しようという気持やいたわりの気持が感じられない時
- 1人で待たせている赤ちゃんを気にしながら、急いでお風呂に入っている時
- 夜泣きする赤ちゃんをあやしていたら、パパに舌打ちされる時
パパ自身が長時間労働を強いられ、どうしても子育てに時間を割けない場合も多いでしょう。
でも、「ワンオペ育児で大変な思いをしている」ママの気持ちだけでも、受け入れてほしいなぁと思います。
たとえ解決策がなくても、ママにとって一番理解してほしい相手であるパパの共感があれば、ママは元気になれますよ。
マタニティーブルー症候群と産後鬱
ところで、マタニティーブルー症候群を知っていますか?
名前は知らなくても、出産を体験したママは心当たりがある方も多いのではないでしょうか?
出産後は、産後の母体が、妊娠前状態に戻ろうとするホルモンバランスの変化で精神や身体が不安定になっている状態です。
一般的には数週間で収まると言われていますが、ワンオペ育児など、サポートがない状態でさらに育児疲れがたまると、マタニティーブルーから産後鬱につながりやすいと言われています。
この産後鬱は、出産した女性のうち5~10%が発症すると言われており、重症の場合は治るのに時間がかかるそうです。
さらに重症化すると、虐待に発展する可能性もあると言いますから、注意が必要です。
- イライラし、落ち込む。気付くと涙ぐむ
- 思考がまとまらず家事に時間がかかる
- 寝つきが悪い、逆に眠りすぎる
- 食欲がない、逆に食欲がとまらない
- 赤ちゃんや夫にきつくあたる
- 自己嫌悪
- 漠然とした不安
- 他人に会うのが面倒くさい
最大の薬はサポートよりも「共感」だそうです。
もし、身の回りでこんな状態のママがいたら、気をつけてあげてくださいね!
また、もし自分にも心当たりがあれば、周りの人に相談してみてください。
ワンオペ育児中に感じる怖さとは
次に、ワンオペ中のママが「怖い」と感じることを聞いてみました。
- 何があってもひとりで対応しなければならないと思うと、不安で胸が締め付けられる
- 子どもの体調が悪く判断に迷う時。(ケガや病気はすべて私のせいかも!と思ってしまう)
- 産後鬱や産後の回復が悪いと、全部私が悪いと思い詰めてしまう
- 自分の時間がとれなくておかしくなりそう
- ご飯を作っている時の大泣きは特につらくて、少しくらい放置しろと言われるが、泣き叫んで足にしがみつかれるとどうしていいかわからなくなる
ここに挙げているのは一例ですが、ママ達の切実な不安はとても切実ですね。
夫婦のうちどちらかが、会社員で家の外で仕事をしている家庭が多いので、ほとんどのママ、パパがワンオペ育児をしていると思われます。
ワンオペ育児は、身体的に大きな負担があるだけではなく、何が起こっても1人、という精神的な負担が大きいんですね!
ワンオペ育児が怖い!ワンオペを乗り越える工夫のまとめ
ワンオペ育児とは
- 自分一人の判断で
- 予測できない事態にいつでも反応できるように意識しながら
- 自分が倒れないように気を付けつつ
- 子どもから常に目を離さずに、家事や育児、その他の雑務をこなしている
を言います。
ワンオペ育児の状態を解消できればいいのですが、すぐにはできない、という過程もあるでしょう。
その場合でも、一番大切なのは「共感」です。
なぜなら、ワンオペ育児でママにとって一番大きな負担になっているのは、「何が起こっても1人」という思いがあるから。
やむなくワンオペ育児になってしまう、というパパは、せめてママの不安な気持ちを受け止め、共感してあげてください。
また最後に、ママがワンオペ育児を乗り切るためのコツをまとめてみました。
- 家事や育児にも、適度に手を抜き、がんばりすぎない(冷食の活用、洗濯も後回し)
- 誰かに話して気分転換する。共有するだけでも楽になる。(児童館、家族と電話、友だちとline)
- 少しでも自分の時間を作る(寝かしつけ後の甘いものタイムを作ったり、土日に少しでも自由な時間をもらう)
- まわりに助けを求める。「今日だけは早く帰ってきて」とお願いする(両親や親せき、友だち、児童館や子育て支援センター。双方の両親に助けを求められる関係作り。)
少しでもリラックスできる時間を持ち、パパや家族と大変さを共有して、心の余裕を持って育児をしてくださいね。
そして、落ち着いたらパートナーに役割分担を相談してみましょう。
まずは手抜き家事などで負担をとりのぞいていくところから、始めてみましょう!