親であれば誰もが、我が子に賢くなって欲しいと願うものです。
その為に、子どもの「育脳」が今、叫ばれています。
とりわけ「育脳」には、クラシック音楽を聴かせると良いという意見を耳にします。
本当にクラシック音楽は「育脳」に効果があるのでしょうか?
音楽が「育脳」に効果的なのは、赤ちゃんがお腹の中にいる時でしょうか?
それとも生まれてからが効果的なのでしょうか?
さっそく検証していきましょう。
目次
「育脳」を始めるのはいつから?
では、「育脳」は一体いつから始めると良いのでしょうか?
よく胎教に良い音楽を聴かせると良い、と聞きますね。
胎教ということは当然ながら、赤ちゃんがお腹の中にいるときです。
果たして外界から流した音楽はどの程度、お腹の赤ちゃんに届くのでしょうか?
赤ちゃんは、母親のお腹で40週過ごします。
大体24週目くらいから、赤ちゃんの耳が聞えるようになり、
音の影響を受けます。
赤ちゃんの耳に届く音は、
- 胎内音(母親の心拍音や内臓、血流の音)
- 母親の声
- 外界の音(お腹の外の音は、くぐもって聞えます。)
そんなにはっきりとは聞こえないようですね。
とは言え、お腹の中にいる赤ちゃんにとって、母親がリラックスしているのは
良いことですね。
赤ちゃんがお腹にいる時は、お母さんのリラックス効果の為に、音楽を聴くのも良いですね。
音楽は赤ちゃんにどんな影響を与えるのか?
では、今度は生まれてきた赤ちゃんに音楽を聴かせるとどんな影響があるのか、
検証していきましょう。
実は、赤ちゃんと音楽は切っても切れない関係にあると言えます。
赤ちゃんは、生まれた直後から、“泣くこと”によって、自分で音楽を奏でます。
そして赤ちゃんを寝かしつける時に昔から欠かせないのが「子守唄」です。
では、音楽と「育脳」の関係性を見ていきましょう。
ワシントン大学の研究によると、9カ月の赤ちゃんにとって、
音楽が、記憶や言語などの脳の成長を促すことが明らかになりました。
南カリフォルニア大学の研究では、音楽が頭脳形成や、決断力の強化に役立つことが明らかになりました。
音楽に触れることは脳のエクササイズになります。
聴覚は、2歳頃から5歳頃にかけて大きく発達するので、その期間に音楽に触れるなら、
人として様々な能力を伸ばす機会になります。
トロント大学の調査では、音楽教育を受けている子どもは、知能テストや記憶力テストで
良い成績を残していて、その影響が長期間持続することが明らかになりました。
音楽と子どもの「育脳」における様々な研究結果から、幼児期に音楽に触れることが
子どもの言語能力や記憶力の促進に良い事が分かりました。
そもそも、赤ちゃんは周りの大人の音を真似して言葉を話せるようになります。
ですから音楽を聴くことと、言葉の習得とに関連があるのはうなずけます。
9歳頃まで、子どもは音の違い(日本語と英語の違いなど)を聞き分けられるようです。
バイリンガルを目指すなら9歳までが良いのかもしれませんね。
「モーツァルト効果」って?
さて、クラシック音楽が「育脳」に良い理由を見ていきましょう。
クラシック音楽には、「α波」「周波数」「ゆらぎ」の3つの要素が
バランス良く入っています。
- 「α波」とは、癒しの効果が得られている時に得られている脳波のことです。
- 「周波数」とは、音が伝える振動のことです。
- 「ゆらぎ」とは、規則的なものと不規則なものが調和した状態のことで、人が見たり聞いたりして心地よく感じるものです。(水のせせらぎ、小鳥のさえずり、キャンドルの炎、木目など)
以上の理由で、クラシック音楽を聴くと、大人にとっても子どもにとっても、
心地よく、安らぎを感じることができます。
リラックス効果があるクラシック音楽は、子守唄としても最適です。
ところで、「モーツァルト効果」という言葉を聞いたことはありますか?
赤ちゃんにモーツァルトを聴かせると頭が良くなるという説です。
「モーツァルト効果」という言葉が拡散したのは、一つの論文がきっかけでした。
1993年に科学誌「Nature」で、
「音楽と空間処理能力」という論文が発表されました。
その論文の内容は、以下の実験に関するものです。
36人の大学生をモーツァルトのソナタ、血圧低下に効果のあるリラクゼーション用テープ、
音のない静寂、いずれかの環境に置きます。
その後、空間認識力を測る為の質問を受けます。
学生の空間能力に関するIQの平均が、音楽を聴いた場合には、
8~9ポイント高いという結果が得られました。
ただ、効果は15分ほどでした。
この時の実験で聴かせた音楽が「モーツァルト」だったことから、
音楽が人の考え方に影響する=「モーツァルト効果」と言われるようになりました。
クラシック音楽には右脳を活性化させる効果があるとも言われています。
生まれてから3歳頃までは、右脳がよく働きます。
それで、生まれてからすぐの幼少期から子ども時代にかけて
クラシック音楽を聴かせるのは、とても効果があるようです。
モーツァルト自身も、4歳でピアノ協奏曲を書いた天才児でした。
幼少期からクラシック音楽を聴くことが「育脳」に良い事を自ら体現していたと言えます。
音楽を子どもに聴かせるタイミングは?
生後まもない子どもに、音楽を聴かせることは「育脳」に効果があること、
そしてクラシック音楽には、「α波」などの脳をリラックスさせる要素が
あることについて見てきました。
では、音楽を子どもに聴かせるタイミングはいつがいいのでしょうか?
音のボリューム
音のボリュームは、赤ちゃんに話しかけるくらいの大きさにしましょう。
ボリュームが大きすぎると、かえって耳や脳に悪影響を及ぼします。
聴かせるタイミング
いつでも音楽をかけっ放しにすると赤ちゃんは、微妙な音や、無音の状態が
分からなくなってしまいます。
それで、赤ちゃんが眠るまで音楽をかけて眠ったら止めるなど、
オンオフをつけましょう。
赤ちゃんを抱っこし、音楽に合わせてそっと体を動かしたり、
母親が音楽をハミングするのも効果的です。
私も子どもを寝かせる時に、クラシック音楽をかけてみたいと思います。
「育脳」オススメCDは?
では、ここで「育脳」に良い、クラシック音楽のCDを幾つかご紹介します。
私も是非、試してみたいです♪
まとめ
- 「育脳」は、生まれてからすぐ、音楽を聴かせることが効果的
- 音楽は言語や記憶に関係する脳の働きを活性化させる
- クラシック音楽に含まれる「α波」「周波数」「ゆらぎ」にはリラックス効果がある
- クラシック音楽は、右脳を活性化させる
- 今や「育脳」と言えば、「モーツァルト効果」
- 赤ちゃんに音楽を聴かせる時は、話しかけるくらいの音量で
- 赤ちゃんに音楽を聴かせる時のオンとオフ
- アマゾンで「育脳」に良いオススメのCD紹介
本当のところどうなのか知りたいですね。