子どもは2歳を過ぎると、何でも自分でやりたがり
親の言うことを聞かなくなります。
そのため「魔の2歳児」「イヤイヤ期」または「第一次反抗期」とも言われます。
では一体なぜ、子どもは「魔の2歳児」になるのでしょうか?
「魔の2歳児」の時期をどのように乗り越えたらいいのでしょうか?
一緒に検証していきましょう。
目次
「魔の2歳児」って何?
そもそも2歳児がだだをこねたり、親の言うことを聞かないのはなぜでしょうか?
まずその理由をきちんと理解しておきましょう。
言葉の爆発期
2歳後半から3歳頃にかけて「言葉の爆発期」と言われます。
この時期、言語に関連した脳領域の神経回路が増加し
子どもの語彙が増えます。
これまでの、「ママ」「パパ」「にゃんにゃん」などの一語文から
二語文、三語文と話し言葉が増えてきます。
「ママ どこ?」「にゃんにゃん いた」「ボール あっち いった」などです。
又、「どうして?」「なんで?」「これはなに?」のように
次々と質問するようになります。
「イヤイヤ期」のメカニズム
子どもは、2歳を過ぎるとこんな変化がみられます。
- 自発性、自主性が芽生える
- 衝動や欲求を抑える脳の抑制機能が未熟
- 言語が発達途上なので、気持ちをうまく伝えられない
- 体を動かす機能が発展途上で、やりたいことがうまくできない
2歳児は、言葉も体も発展途上。
それで、思うようにできないことにいら立ちを感じてしまうのですね。
「魔の2歳児」その対処法は?
この対処法はNG!
かんしゃくを起こしたり、何を言っても「イヤイヤ」と泣き叫ぶ我が子に
つい、やってしまいがちな親のNG行動をまとめました。
- 一方的に「ダメ!」と叱る⇒全否定されたように感じる
- 「いい加減にしなさい!」と曖昧な言葉で叱る⇒混乱する
- 約束を破る⇒信頼感を損なう
- 脅す⇒信頼感を損なう
- 子どもの言いなり⇒親を操るようになる
- 物で釣る⇒じっくり向き合う機会を奪う
物で釣るのは私もやりがちです。
お菓子を与えると静かになったりするので。
皆さんはいかがでしょうか?
状況別対処法
子どもの「イヤイヤ」が発動する場所は家の中で、外で、お店でと様々です。
又、着替えの時、ご飯の時、遊んでいる時と、状況も様々です。
ママ達の意見を元に、子どもの「イヤイヤ」発動状況と、その対処法を見ていきましょう。
- 靴下を履いてくれない⇒「お気に入りのじゃないとイヤ!」ということがあります。それで、お気に入りの靴下を2足用意しておきましょう。
- ご飯を食べてくれない⇒テレビを消し、おもちゃを見えるところに置かないようにし、食事に集中できる環境を整えましょう。嫌いなものは小さく切って、大好物と一緒に混ぜてあげましょう。
- お出かけ先での「イヤイヤ」⇒前もってどこへ行くのか、何をするのか説明してあげましょう。
- まだ遊びたい⇒また明日、遊べることを説明してバイバイさせましょう。同じタイミングで帰る子と一緒に行動するのも効果的です。
- けんか⇒「貸してって言ってみようか。」「貸して欲しかったのね。」と子どもの気持ちを代弁してあげることができます。
「イヤイヤ」がおさまらない時の対処法
スーパーで好きなお菓子を握りしめて、動こうとしない子や
ひっくり返って足をバタバタさせて泣きわめく子を見たことはありませんか?
我が子がそんな状況になったら、どう対処すれば良いのでしょうか。
対処法を3つに絞ってみました。
- 「イヤイヤ」の原因から気をそらし、気分転換させる⇒外の空気を吸わせたり、別の興味を引きそうな物を見せて、気分を変えてあげましょう。
- スキンシップをはかる⇒「○○したかったんだね。」「嫌だよね。」と子どもの気持ちに寄り添い、抱きしめてあげましょう。
- しばらく放置して気持ちが静まるのを待つ⇒安全な状況を確保し、気が済むまでだだをこねさせます。
親と子の根比べですね。
だだをこねたり、かんしゃくを起こす我が子に対して怒る(自分の感情をぶつける)のではなく、叱る(冷静に子どもを正す)ことが必要です。
又、子どもが我慢できたことを褒めてあげるのも効果的です。
「悪魔の3歳児」って?
さて、「魔の2歳児」の後にやってくるのは、「悪魔の3歳児」だってご存知ですか?
なかなか親は楽をさせてもらえないものですね。
では、「悪魔の3歳児」は、「魔の2歳児」とどのような違いがあるのでしょうか。
さっそく見ていきましょう。
できることが増える
3歳を過ぎると、脳神経の発達によりバランス感覚が身に着き
片足立ちやつま先立ちができるようになります。
3輪車のペダルがこげたり、片足を交互に出して階段を上がることもできるようになります。
ボタンの掛け外しができて、自分で着替えられるようにもなります。
知能が発達するので“ごっこ遊び”ができるようになったり
自分の名前や年齢などを言うこともできるようになります。
「なんで?」「どうして?」の質問が増えます。
感受性が豊かになるので、身近な人の気持ちを少しずつ理解できるようになります。
そのような目覚ましい成長に伴って
「イヤイヤ期」から「反抗期」へと移行し、親にとって難しい状況が生じます。
- 大人の言うことを理解した上で反抗する
- 自分の要求をしっかりと言葉にする
- 注意をするとわざと反対のことをする
- 大人の言葉をまねて口答えをする
- 悪い言葉を使う
「魔の2歳児」から更にパワーアップした「悪魔の3歳児」
順調に育っている証拠と見て、受け入れてあげましょう。
- 《イヤイヤの気持ちを代弁してあげる》
「○○が嫌だったんだね。」と寄り添うなら子どもは安心するでしょう。
「○○しなさい!」よりも「○○してみない?」と提案することにより
自主性を伸ばしてあげることができます。
「なんで?」「どうして?」にはきちんと向き合って
子どもの理解力に合わせて答えてあげましょう。
- 《できるだけ何でも自分でやらせてあげる》
3歳を過ぎると、“何でも自分でやりたい”という気持ちが強くなります。
お母さんがお膳立てしたものでは「イヤイヤ」ということがあります。
それで、自分の服を選ばせてあげたり
安全であれば、できるようになるまで何度でも挑戦させてあげることができます。
- 《スキンシップを取る》
子どもの言い分をしっかり聞いた上で、
「今日はこれで大丈夫。次からはこうしようね。」と譲歩し、
スキンシップを取って甘えさせてあげましょう。
きちんと子どもと向き合う点は変わらないようですね。
「天使の4歳児」って?
さて、今まで子育てに手を焼いていた親御さんには朗報です。
「魔の2歳児」「悪魔の3歳児」の後には「天使の4歳児」になると言われます。
しかし、悪魔から天使へと、そんなに簡単に子どもは変わるのでしょうか?
「天使の4歳児」とは何でしょうか?
一緒に見ていきましょう。
小さな大人
4歳を過ぎると、これまでのように手がかからなくなります。
大人のように考えることができる「小さな大人」と言えるでしょう。
どんどんおしゃべりになり、思考力が更に発達するので
「これはママに言わない方がいいかもしれない。」と考え、嘘をつくようにもなります。
親の気持ちを敏感に感じ取る時期でもあるので、
親子で言葉と感情のふれ合いを楽しめる時期と言えます。
エピソード
4歳児を持つママ達のエピソードをご紹介しましょう。
「4歳くらいになると、会話や意思の疎通ができるようになって、子どもが何を求めているのか分かるようになり、子育てが急に楽しくなりました。」
個人差はあるものの、4歳になると自分の気持ちを上手に伝えられるので、
親子のコミュニケーションがスムーズになるようですね。
「4歳を過ぎた頃から、寝かしつけをしなくても一人で寝られるようになり、とても楽になりました。」
お母さんが一人で過ごせる時間が増えますね。
「比較的長い時間、自力で歩いてくれるようになったので楽になりました♪」
ベビーカーを持ち歩く必要もなくなり、身軽にお出かけできるようになりますね。
「4歳くらいからお手伝いをしてくれるようになりました。」
「荷物が多い時に一緒に持ってくれるようになりました。」
4歳頃から、お手伝いをしてくれたり、ママを助けてくれたりと
周りに気遣いを示せるようになってくるようですね。
4歳児との向き合い方
「天使の4歳児」とは、2~3歳でピークになる「イヤイヤ期」が過ぎて
親と子どものコミュニケーションが円滑に進むようになる時期のことです。
しかし、わがままを言ったり、かんしゃくを起こすこともまだまだあります。
わがままにはしっかり向き合いましょう。
家庭でのルールをしっかり決めて、しつけを意識しましょう。
抱っこしたり、スキンシップを取り、甘えさせてあげましょう。
又、話しをよく聞いてあげることでストレス解消させてあげると良いでしょう。
まとめ
- 「魔の2歳児」はイヤイヤ期
- 2歳児は言葉の爆発期
- 体も言葉も発展途上で、イライラ
- 2歳児 自主性芽生え、自己主張
- 頭ごなしに「ダメ!」は逆効果
- 「イヤイヤ」状況別に対処
- スキンシップで子どもと向き合い、安心させる
- 「悪魔の3歳児」メカニズムと対処法
- 「天使の4歳児」は小さな大人
上手に対処したいものです。
それにしても「天使の4歳児」楽しみですね♪
子どもの自己主張が始まるわけですから、親としては当然戸惑いますよね。