今、ネットで話題沸騰中の絵本についてご存知ですか?
お笑いコンビ、キングコングの西野亮廣さんが、2016年に「にしの あきひろ」名義で
発表した絵本「えんとつ町のプぺル」。
西野亮廣監督の下、総勢35人のクリエーターによって描かれた完全分業制により
描かれた絵は、大人の目も釘づけにするほどの壮大な世界を繰り広げています。
今や「プぺル絵本」は、44万部を超えるロングセラーになっています。
さて、「えんとつ町のプぺル」は子どもに読ませるとどんな教訓や共感が得られるのでしょうか?
検証していきましょう。
目次
「プぺル」絵本ってどんな本?
書店やネットで「プぺル絵本」を購入することができますが、
一人でも多くの子どもたちに読んで欲しいという西野さんの取計らいで、
ネットでも無料で読むことができます。
さて、「プぺル絵本」はどんな物語なのでしょうか?
「えんとつ町のプぺル」のあらすじ
見渡すかぎり煙突から出る黒い煙に覆われた”えんとつ町”
この町の住人は、青い空も夜空にまたたく輝く星も見たことがありません。
そんな町に生きる少年ルビッチと、ハロウィンの夜に現れたゴミ人間プぺルの
織りなす物語です。
「臭いからあっちへ行け!」と皆から避けられ、独りぼっちのプぺルに、
少年ルビッチが声をかけます。
二人の温かい友情がずっと続いて欲しいと誰もが願うのですが・・・。
絵本の読み聞かせ 子どもに与える影響とは?
さて、そもそもどんな絵本であれ、親が子どもに絵本を読み聞かせること、
そして子どもが絵本を読むことにはどんな影響があるのでしょうか?
まずはその点を調査し、それから「プぺル絵本」が子どもに与える教訓、共感について
見ていきましょう。
感性を豊かにする
親が子どもに絵本を読み聞かせるなら、絵本を通じて登場人物の気持ちを想像し、
擬似体験をすることができます。
それによって、子どもは喜怒哀楽を感じることができ、感情が豊かになります。
想像力を育てる
物語を読み進んでいくと、「これはどうしてだろう?」「これからどうなっていくんだろう?」と
子どもの想像力が刺激されます。
想像力が育つことにより、相手の気持ちを思いやれる優しい人になれます。
語彙力アップ
幼い時は親による読み聞かせから始まり、いずれ一人で本を読めるようになると、
語彙が増え、国語力がアップします。
親子のコミュニケーション
親子が一緒に過ごし、“共感”できる時間になります。
大人になってからも、読み聞かせの時間が
子どもにとって忘れがたい大切な思い出になるでしょう。
絵本の読み聞かせによって、人の気持ちが分かる優しい子に育って欲しいものです。
「プぺル絵本」 子どもに読ませると?
絵本の読み聞かせが子どもの感情面、知能面での発達に良いことが分かりました。
では、実際、「えんとつ町のプぺル」を読んだ子どもの反応を見ていきましょう。
小学校1年生のクラスで「プぺル絵本」の読み聞かせをしました。
表紙の絵を見せたら「わぁ!きれい!」「わ!こわそう!」と、大きな反応がありました。
読み聞かせの途中では、「え?心臓おっことしちゃうの?」「ゴミ人間!?くすっ・・。」と
ところどころで良い反応がありました。
一人の男の子は、「絵がきれいでおもしろかったです!」という感想を述べてくれました。
小5と小2の息子に読み聞かせました。
うちの子は二人ともこの絵本をとても気に入っていますし、
感動して泣いていました。
10歳の娘と一緒に読みました。
読み終わった後、「とっても良かったね。感動した。」と話していました。
絵はとても素敵だし、ゴミ人間プぺルと男の子の友情。
優しさ溢れる絵本で、親子で大好きな1冊になりました。
小5の娘はぐいぐい惹き付けられる様にして「プぺル」を読んでいました。
きっと”物語がどうなっていくんだろう?”という興味と、
挿絵がとても美しかったからだと思います。
娘は、「お父さんだったんだね。あの心臓がそうだったのかな?」と
想像力を膨らませていました。
まさに、絵本を読むことで育っていくという想像力、かなり刺激されているようですね。
一方で、こんなママ達の意見もありました。
日本語に全部、英訳がついているのが凄い!
英語の勉強にもなりそうです。
国語力だけではなく、英語力も一緒に身に着いたら良いですね。
私は40代の母親です。意地悪やいじめが普通の人間達にうんざりしている方におススメです。
人間の汚さやずるさが分かります。
それと同時に、人間の弱さ、愚かさも分かります。
いじめ問題などとリンクさせて読むなら、問題作として子どもの心に訴える1冊になりそうですね。
又、「プぺル絵本」の対象年齢に関しては、こんな意見もありました。
「5歳の甥に”プぺル”を読み聞かせたら、全くついてこられないという反応でした。」
「小さい子には理解するのが難しいので、この絵本は10歳以上向けだと思いました。」
理解力の個人差はあるものの、「プぺル絵本」は比較的字の割合が多い絵本なので、
幼児向けというよりは、ストーリーの理解力が付いてきた年頃の
子ども向きかもしれませんね。
実際に子どもに読み聞かせた親御さん達の生の声が聞けて参考になりました。
「プぺル絵本」 子どもに読ませた時、どんな教訓、共感得られる?
これまで、「プぺル絵本」を読み聞かせた親御さん達の感想や、
子ども達の反応を見てきました。
では、この絵本から実際に子ども達はどんな教訓、共感が得られるのでしょうか?
- 皆から嫌われ、相手にされないゴミ人間プぺルへの同情心⇒差別、いじめへの教訓
- 少年ルビッチだけが、プぺルの友達になった⇒周りと違うことをする勇気への教訓
- ルビッチ、プぺルのせいで学校でいじめられ、プぺルと疎遠に⇒人間の弱さへの共感
- プぺル、独りでルビッチの大切な落し物を探し続ける⇒独りでも正しい事をする強さへの共感
- プぺル、船に風船を沢山着けて、ルビッチと一緒に星を見に行く⇒夢は叶うという共感
など、他にも沢山の教訓や共感が散りばめられている絵本と言えるでしょう。
しかし、絵本を読み聞かせる時、大人がそこから得られるであろう教訓や共感を
子どもに強制するのは、子どもが絵本から自由な発想をしたり、
イメージを作ったりするのを妨げてしまうようです。
それで、子ども達に絵本を読み聞かせる時は、子ども達の自由な発想を大事にして、
感性を伸ばしてあげたいですね。
賛否両論ある「プぺル絵本」ですが、一度手にとってみるのはいかがでしょうか?
でも、感じ方は人それぞれ、自由で良いのですね。
まとめ
- 「プぺル絵本」お笑い芸人西野さんの作品
- 総勢35人のクリエーターにより描かれたこだわりの絵
- 大人も子どもも泣ける感動のストーリー
- 読み聞かせた子ども達、大人の生の声
- 子どもに絵本を読み聞かせることの益
- 「プぺル絵本」を子どもに読ませると得られる教訓や共感
「プぺル絵本」も、子どもがもう少し大きくなったら読み聞かせたい一冊です。
この絵本を読んだ時の子どもの反応、気になりますね。